台風は地震と違い、数日前から接近が分かる災害です。つまり「準備できる時間がある」のが特徴。気象情報で自分の地域への接近が予想されたら、3日前・前日・当日で段階的に動くと慌てずにすみます。この記事では時系列のチェックリストにまとめます。
台風で停電すると、スマホの充電だけでなく冷蔵庫や照明も止まります。長引く停電に備える電源を、先に比べておくと安心です。
3日前:情報と物の準備
- 気象庁の台風情報・進路予報で、自分の地域が暴風域・強風域に入る時間帯を確認します。
- ハザードマップで自宅の浸水・土砂災害リスクと、最寄りの避難所・避難経路を再確認します。
- 飲料水・非常食・カセットボンベ・携帯トイレ・モバイルバッテリー・乾電池の在庫を点検し、足りなければ買い足します(直前は売り切れます)。
- スマートフォンで自治体の防災アプリや緊急速報メールの設定を確認します。
- 常備薬が少なければ、余裕をもって受診・処方してもらいます。
前日:家のまわりの対策
- 飛ぶものを片付ける:ベランダや庭の植木鉢、物干し竿、サンダル、自転車、ゴミ箱などを室内や物置へ。動かせない物はロープで固定します。
- 排水口を掃除する:ベランダの排水口や側溝の落ち葉・土砂を取り除きます。詰まっていると雨水があふれて浸水の原因になります。手順はベランダ排水口・側溝の掃除のやり方を参照してください。
- 窓を補強する:雨戸・シャッターがあれば閉めます。ない窓は、飛散防止フィルムや養生テープを内側から貼ります。ガラスが割れても室内に破片が飛び散りにくくなります(割れそのものは防げません)。カーテンを閉めておくのも有効です。
- 断水に備える:浴槽に水をため、生活用水を確保します。飲料水も別に用意します。
- 停電に備える:スマートフォン・モバイルバッテリーをフル充電。懐中電灯を手の届く場所へ。冷凍庫の保冷剤を凍らせ、冷蔵庫は開閉を減らします。
- 車は浸水・冠水しない高い場所へ移動します。
当日:安全確保と避難判断
- 屋外の見回りや、川・用水路・海の様子を見に行くのは絶対にやめます。毎年これで被災する例が起きています。
- 雨風が強まる前に、家の中で安全な場所(窓から離れた部屋、浸水リスクの低い上階など)へ移動します。
- 市区町村の避難情報に従います。
- 警戒レベル3「高齢者等避難」:避難に時間がかかる人(高齢者、障害のある人、乳幼児のいる家庭など)は避難を始めます。
- 警戒レベル4「避難指示」:対象地域は全員、避難を完了させます。
- 警戒レベル5「緊急安全確保」:すでに危険が迫った状態。必ず発表されるとは限らないため、レベル4までに避難を終えるのが原則です。
- 外への避難が危険な状況なら、自宅内のより安全な場所へ移る「垂直避難」に切り替えます。
なお、2026年5月29日から気象庁の防災気象情報が新体系になり、「レベル4大雨危険警報」のように警戒レベルが名称に明記されるようになりました。数字とセットで危険度を読み取ってください。
通過後にやること
- 外に出る前に、倒木・切れた電線・冠水路がないか窓から確認します。切れた電線には絶対に近づきません。
- 浸水や破損があれば、片付けを始める前に被害箇所を写真に撮ります(罹災証明書の申請で必要になります)。
- 断水・停電が続く場合は、自治体の給水情報・復旧見込みを確認します。
よくある質問
養生テープを窓に「米」の字で貼ると効果がありますか?
飛来物による割れそのものは防げません。目的は「割れたときに破片を大きなまま留め、室内に飛び散りにくくする」ことです。ガラス全面に飛散防止フィルムを貼るか、内側からカーテンを閉めるほうが確実です。
マンションの高層階なら浸水は関係ないですよね?
居室の浸水リスクは低くても、停電でエレベーターや給水ポンプが止まると断水し、階段の上り下りが必要になります。水・食料・携帯トイレの備蓄は高層階ほど重要です。
いつ避難すればいいか迷います。
暗くなってからや暴風のなかの移動は危険です。「明るいうちに」「風雨が強まる前に」動くのが基本。高齢者や小さな子どもがいる家庭は、警戒レベル3の時点で避難を始めてください。
出典
- 政府広報オンライン「警戒レベル4までに危険な場所から全員避難!」 https://www.gov-online.go.jp/article/201906/entry-7786.html
- 気象庁 新しい防災気象情報(2026年5月29日運用開始)の解説 https://weathernews.jp/onebox/warn/knowledge/revision_202605/
- 内閣府 防災情報のページ(避難情報に関するガイドライン) https://www.bousai.go.jp/