大切な服を虫食いから守る防虫剤。でも「種類が多くて選べない」「置き方がこれで合っているのか分からない」という声はよく聞きます。効果を出すコツは置く位置と適正な量、そして種類を混ぜないことの3つです。この記事で整理します。
防虫剤の4つの種類
衣類用防虫剤の有効成分は、大きく4タイプに分かれます。
- ピレスロイド系:においがほとんどつかない。他の防虫剤と併用できる唯一のタイプ。近年の主流。
- パラジクロルベンゼン:効き目が早い。ウールや絹の虫害に強い。特有のにおいがある。
- ナフタリン:効き目がゆっくりで長く続く。人形や和服など長期保管向き。においがある。
- しょうのう(樟脳):自然な和の香り。ウール・絹向け。においがある。
においのある3タイプ(パラジクロルベンゼン・ナフタリン・樟脳)は混ぜて使えません。一緒に使うと化学変化で衣類のシミや変色を起こすことがあります。においのないピレスロイド系だけは、どのタイプとも併用できます。買い替えのときは前と同じ種類にそろえるのが基本です。
手順1:正しい位置に置く
防虫成分は空気より重く、上から下へ広がります。だから衣類の一番上に置くのが鉄則です。
- 引き出し・衣装ケース:たたんだ服の一番上に、平らに置きます。下に埋めても効果が上に届きません。
- クローゼットのつり下げ型:ハンガーバーに掛けます。1個ならバーの中央、複数なら等間隔に掛けて全体に行き渡らせます。
- 密閉性の高いケースほど成分が保たれ、効果が長持ちします。
手順2:適正な量を守る
少なすぎると効かず、多すぎるとムダなうえ、においタイプでは薬剤が再結晶して衣類に付くことがあります。製品の表示にある容量あたりの個数を守ります。目安(エステー「ムシューダ」の例)は次のとおりです。
- 引き出し・衣装ケース用:25リットルにつき1個
- 洋服ダンス用:500リットルにつき1個
- クローゼット用:800リットルにつき1個
ケースの容量が分からないときは「幅×奥行×高さ(cm)÷1000」でリットル数を概算できます。
手順3:入れ替えのタイミングを決める
- 使い始めは衣替えでしまうときです。しまい洗いをして完全に乾かした服を収納し、その上に防虫剤を置きます。
- 交換時期は製品に表示された有効期間(6か月・1年など)で判断します。パッケージの「使い始め」記入欄や、効果終了が分かる目印を活用します。
- においタイプを別のにおいタイプに替えるときは、前の薬剤のにおいを飛ばしてから新しいものを入れます。
- 防虫剤と除湿剤(乾燥剤)は役割が別なので併用してかまいません。防虫剤は上、除湿剤は下・隅に置きます。
よくある質問
防虫剤を入れれば洗わずにしまっても大丈夫ですか?
いいえ。防虫剤は虫を寄せ付けにくくするものですが、衣類に残った皮脂や食べこぼしは黄ばみやカビの原因になり、虫のエサにもなります。しまう前の洗濯は必須です。
ウォークインクローゼット全体に効かせたいのですが。
広い空間は密閉できないため、防虫剤の効果は限定的です。服を不織布カバーや収納ケースに分けて入れ、その単位ごとに防虫剤を置くほうが効果的です。
赤ちゃんやペットがいても使えますか?
誤飲・誤食の危険があるため、手の届かない場所で使います。においの少ないピレスロイド系を選ぶ、密閉ケースで使う、といった配慮をし、製品の注意表示に従ってください。
出典
- エステー 製品サイト「防虫剤の使い方を解説」 https://products.st-c.co.jp/column/12815/
- 全国クリーニング生活衛生同業組合連合会「衣類を守るための防虫剤の基礎知識」 https://www.zenkuren.or.jp/user/insecticide
- DCM「防虫剤の上手な使い方」 https://www.dcm-hc.co.jp/howto/guide/g_life/20200221181939.html
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